日本酒は、酔うためのお酒から楽しむためのお酒へ変わりつつあります。
ラベルも以前のものと比べ、お客様を楽しませたりわくわくさせたりする目を引くデザインのものが増えてきました。
そんなラベルを付けている日本酒でも、王冠は普段の王冠のまま・・・。
日本の最北端で日本酒の王冠を作っている三伸樹脂工業は、日本酒もシャンパンのように王冠デザインを楽しむことができないか常に考えてきました。
シャンパンのミュズレと日本酒の王冠を比べると、ミュズレはシャンパンに合わせた様々なデザインが施されているのに対し、日本酒は高級品でも普通の品でも同じデザインです。
飲む人に関心を持ってもらえる高級感と、日本酒に携わる方の心がこもった王冠ができれば、飲む人を楽しませるオリジナル王冠ができる。そんな思いからこのプロジェクトは動き出しました。
当社が位置する石川県は古くから漆器の産地としても知られています。
この漆の加飾技法のひとつである蒔絵は、見た目もさることながら、その絵にもストーリーが隠されており、贈答品には必ず施されている技法です。
蒔絵の王冠ができれば、王冠の問題を解決できるかもしれない。当社は、地元の中小企業支援機関である石川県産業創出支援機構に本構想を相談し、山中塗の職人をご紹介いただきました。通常の王冠製作とは違い、お客様の気持ちや要望をお伺いし、サンプルという形でその思いを実現する。それを繰り返すことで、蒔絵の王冠が出来上がっていきます。
蒔絵の王冠は、手間暇をかけて職人の手で作っておりますので、数百個までしか対応できず、製作にもある程度のお時間を頂いております。
当社は、この蒔絵の王冠で、日本酒の楽しさを表現するお手伝いをしたいと思います。